『健康食品』の表記に注意して!あまり知られていない健康食品の意味とは

栄養

健康を増進してくれる要素としては、運動や睡眠などがありますが、その中でも食生活はとても大きな部分を占めています。しかし、食生活の見直しって大変ですよね?

おいしいものを食べながら健康増進ができるのならどんどん手を出していきたいですよね?

そんな時に注目されているのが『健康食品』です。

毎日の食事を改善すると共に、いわゆる健康食品と呼ばれるものを購入して、普段の食事にプラスしている人も多くいます。

しかし、この健康食品は

明確な行政的な定義が決まっている言葉ではありません。

健康食品という用語に関しては、意味合いがかなり広い範囲に及ぶということで、特に厳密なルール化がなされていないのです。

また、一般的には健康食品という大きい括りのなかに『特定保健用食品』や『栄養機能食品』があるからどれを選んでも同じと思っている方も多くみられます。

しかし、それらにはきちんと分類があります。

と、いうことで今回は

健康食品、特定保健用食品、栄養機能食品について解説していきたいと思います。

保険効果や健康効果を期待させる製品

これは主に『国が制度を創設して表示を許可しているもの』『それ以外のもの』とに分けられます。

このそれ以外のものというのがいわゆる健康食品と呼ばれているものです。

国が制度を創設して表示を許可しているものとは

特別用途食品と保健機能食品の二種類があります。

特別用途食品とは

乳児、妊産婦。授乳婦、描写など、医学栄養学的な配慮がひつような 対象者お発育や健康の維持回復に適するという特別の用途の情事が許可された食品。

とされています。

また、特別用途食品と表示するには、消費者庁長官の許可と許可基準があるものに関してはその適合性の審査、ないものについては個別に評価が行われ、そこを通ったものが特別用途食品となるわけです。

特別用途食品には次の5つにわけられます。

  1. 病者用食品
  2. 妊産婦・授乳婦用粉乳
  3. 乳児用調整乳
  4. 嚥下困難者用食品
  5. 特定保健用食品(トクホ)

ここでは多くの人に関係のあり、また間違えやすい1と5について解説いたします。

病者用食品

主に病者に適する食品です。

許可基準型と個別評価型のに二つにわけられます。

許可基準型には

  • 低たんぱく質食品
  • アレルゲン除去食品
  • 無乳糖食品
  • 総合栄養食品
  • 糖尿病組み合わせ食品
  • 腎臓病用組み合わせ食品

個別評価型では、この時期になれば皆さんおなじみのものがあります。

それは、OS-1です。

脱水症にならないように、予防で飲んでおこう。

そう考えがちの商品ですが、これは病者(脱水症)の為のドリンクなのです。

実際OS-1のHPにもこのように記載があります。

オーエスワン/オーエスワンゼリーは、脱水症のための食事療法に用いる経口補水液です。軽度から中等度の脱水症における水・電解質の補給、維持に適した病者用食品です。

ペットボトル本体にも記載されていますので気になった方は一度よく読んでみてください。


特定保健用食品(トクホ)

生理学的機能などに影響を与える保健機能成分を含む食品で、消費者庁長官の許可を得て特定の保健の用途に適する旨を表示できる食品です。

とされています。

この特定保健用食品というものは、その成分の有効性、安全性を消費者庁が個別に審査し、その有効性の証明として研究雑誌に掲載されること、定められた試験期間によって関与成分の分析試験も行われています。

このような厳しい審査を通ることで初めて『特定保健用食品』と表示することが許されるのです。

国にしっかりと許可を得ているものになるのが最大の魅力になりますね!


保健機能食品とは

特定保健用食品、機能性表示食品、栄養機能食品を合わせた食品群の総称になります。

トクホは先ほど解説した通りのものです。

機能性表示食品、栄養機能食品というのは以下の通りです。

機能性表示食品

事業者の責任において、科学的根拠に基づいた機能性を表示した食品です。

販売前に安全性及び機能性の根拠に関する情報などが消費者庁長官へ届け出られたものです。ただし、特定保健用食品とは異なり、消費者庁長官の個別の許可を受けたものではありません。

栄養機能食品

一日に必要な栄養成分(ビタミン、ミネラルなど)が不足しがちな場合、その補給・補完のために利用できる食品です。すでに科学的根拠が確認された栄養成分を一定の基準量含む食品であれば、特に届出などをしなくても、国が定めた表現によって機能性を表示することができます。

『それ以外のもの』とは

いわゆる健康食品と呼ばれているものがこちらになります。

一般的な意味合いとしては、健康を良い状態に保ったり増進させたりする働きを持つ食品という考えが合っています。

これは「サプリメント」を考えると分かりやすいでしょう。

サプリメントも健康を保ったり増進したりするために摂取する商品です。

しかし、サプリメントと言った場合には、多くの人が錠剤やカプセルなどの形状を思い浮かべるはずです。その通りで、サプリメントは特定の成分を凝縮して加工した製品という定義があるからです。

一方で健康食品の場合は、こうした加工をしていない、もしくは成分の抽出と凝縮の過程をしないで、自然に近い形を保っている食品も含みます。

そのため、健康食品の中にサプリメントも含まれ、健康に役立つ飲食物であれば、なんでも健康食品と言えることが分かります。

食品表示についてのルールを定めている行政上の観点においては、特定の効果についての表示をしていない食品のことを健康食品と呼ぶこともあります。

まとめ

このように、健康食品は、経験則などから健康に良いと考えられている食品のことですが、病気への効果があるという表示はできない製品と言えます。

病気を予防するとか、治癒させる、軽くするといった表現を健康食品のラベルに貼ってはいけないのです。

健康食品は医薬品ではありませんので、それを摂れば病気を治したり予防したりできるという保証はありません。

あくまでも、普段の食生活では足りない栄養分を補うものという考えなのです。

そのため、健康のことを気遣って健康食品を積極的に摂るのは良いことであるとはいえ、それだけに頼るのはお勧めできません。

健康のために役立つのは、普段からバランスの取れた健全な食生活を送ることです。

バランスの取れた食生活に関してはこちらで解説してますので良ければご参照ください。

栄養バランスのいい食事ってなに?健康になる為の食事の知識をみにつけよう

https://eiyou-yakuzai.work/archives/609

それでも、加齢などによって特定の栄養素が必要とされているケースにおいて、健康食品でサポートすることができます。

上手にこの役割を理解して生かすことによって、健康的な生活を送れるようになります。

健康食品については、他の注意点もあります。上記のように、医薬品やトクホのように、健康食品については特に厳密な食品表示についてのルールがありません。

そのため、販売者によってはいい加減な表示をしていることもあるのです。

たとえば、「○○の有効成分を含む」とか、「○○エキス」と書かれているとしても、それがどのくらいの含有量なのか、自然由来なのかなどが記載されていないというケースです。

また、推奨される摂取量や摂り過ぎについての注意点などの記載がないこともあります。

表示についてのルールがないことを逆手に、消費者を惑わすようなパッケージにしていることもありますので、きちんとした表示がない場合は注意が必要です。

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