この記事は前回の続きとなっております。
まだみていないという方はぜひ、前回の記事を読んでみてください。
アミノ酸を徹底解説~基礎編~
https://eiyou-yakuzai.work/archives/559
今回は
たんぱく質(アミノ酸)がどうやってエネルギーになるのか
アミノ酸が不足してしまうとどのような変化が起こるのか。
といったことを中心に解説していきたいと思います。
たんぱく質がエネルギー源になる経緯
ダイエットをする際に、しっかりご飯を食べなければならない!
というのは以前に解説させていただきました。
その際に、たんぱく質を分解してエネルギーを作り出す。
と書きましたが、ここではその経緯について解説いたします。
食事で摂取したたんぱく質というのは、小腸にて吸収されて肝臓に輸送された後、全身に行き渡ります。
このように、食後は血中アミノ酸濃度が上昇、インスリン分泌が増加することにより、アミノ酸が各組織へ取り込まれ、体たんぱく質の合成(筋肉作成)が促進されます。
では、逆に空腹時ではどうなるのでしょうか?
絶食や飢餓時では、血糖値が下がってしまいます。
こうなると体を動かすエネルギーが足りなくなってしまっている為、体のどこからかエネルギーを作る必要があります。
そこで利用されるのが三大栄養素の残り二つである
たんぱく質と脂質です。
両者ともエネルギーにすることができますが、問題なのはどちらが効率よくエネルギーになるかです。
余分な脂質がエネルギーになればこれほど嬉しいことはありません。そう、つまり脂質より先にたんぱく質が利用されてしまうのです。
体たんぱく質(筋肉)の分解が促進され、アミノ酸が作られます。そして、糖新生を行いエネルギーを作ります。糖新生というのは、糖質以外の物質からグルコース(エネルギー)を作り出す手段です。
このように、たんぱく質は分解されてアミノ酸として吸収され、体たんぱく質として保存。体が絶食、飢餓状態となれば溜めておいた体たんぱく質を分解してアミノ酸にしエネルギーを補給する。
といった流れになります。
ダイエットするにも、筋肉をつけるにも毎日しっかり食事をして体たんぱく質(筋肉)を分解させないようにすることが大切となります。
食事を抜くことはダイエットの大敵!ダメな理由とは?
https://eiyou-yakuzai.work/archives/147
体内にはアミノ酸のプールが存在する!!
アミノ酸プール
この存在を皆さんご存じですか?
実は体内にはアミノ酸のプールが存在するのです!
と言っても実際に存在するプールのようの一定の場所に溜めているわけではなく
体内に存在する一定量の遊離アミノ酸のことで、概念的なものです。
このアミノ酸プールのアミノ酸が不足してしまうと体たんぱく質が通常よりも多く分解されてしまうという事になります。一方、アミノ酸が過剰した場合は脂肪酸合成やエネルギー産生などに利用されます。
必須アミノ酸をすべて摂取すべき理由
前回紹介した必須アミノ酸ですが、これはすべて摂取している必要があります。
その理由としては、制限アミノ酸という存在です。
必須アミノ酸の1つでも必要量を満たしていないと、不足しているアミノ酸により栄養価が制限されてしまいます。これを制限アミノ酸と言います。
そして最も不足しているものを第一制限アミノ酸と呼びます。
では、アミノ酸を不足させない為にはどうすればよいのかですが
いろいろな食材を毎日しっかり食べる
ということしかありません。
というのも、1種類だけですべての栄養素を完璧に満たしているという食材というものはなく
何かしら足りていない部分があります。
1種類よりも2種類、2種類よりも3種類。こうしてより多くの食材を食べればアミノ酸もきっちりと摂取できるというわけです。
アミノ酸の補足効果
前述した、いろいろな食材を食べないといけない。というのはこのアミノ酸の補足効果だ出す為でもあります。
アミノ酸の補足効果とは、食品を組み合わせて摂取することいにより、不足するアミノ酸を互いに補い、栄養価を上げるといった効果があります。
例えば、お米。お米などの穀物類ではリシンが第一制限アミノ酸とされています。お米だけを食べているとリシンが不足してしまい本来の持っている力を発揮できません。
しかし、ここに大豆製品(納豆や味噌)を一緒に食べるとどうでしょう。大豆製品はリシンを豊富に含んでいる為お米だけでは不足していた分を補ってくれます。
これがアミノ酸の補足効果です。
お米と大豆製品の相性がいいのは味だけではなく栄養価的にも最高のパートナーということですね!
まとめ
二回にわけてアミノ酸について解説させていただきました。
アミノ酸という言葉は有名ですが、その中身まではあまり知られていないと思います。
とりあえず摂取すればよいというものではなく
いろいろな食材を摂取して、バランスよくアミノ酸を補給する必要があります。
時間がなくてカップ麺だけ。というような食事を続けていると栄養価がどんどん偏ってしまい栄養失調になる恐れもあります。
食事についてはよく言われますが、「バランスよく食べる」
といったことが本当に大切ということですね。
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