ファイトケミカルとはフィトケミカルとも呼ばれ、健康・美容方面で注目を集める機会が増えています。
これは特定の成分の名称ではなく、植物に含まれている成分の中でもとくに体を保護するのに役立つ作用を備えている成分のことを言います。
植物が紫外線などの外部からの影響から自らを保護するために備えている成分が、人間の健康にも役立つというわけです。
今日はそんなファイトケミカルについて解説していきます。
ファイトケミカルとはなに?
野菜から摂取する成分といえばビタミン類をまず連想する方も多いでしょう。
ファイトケミカルはそうした健康に欠かせない、摂取しないと健康に深刻な害をもたらす恐れがある成分ではなく、摂取すると体に良い影響が期待できる点に特徴があります。
あくまで補助的なものであり、日々の必要な栄養素にプラスアルファする気持ちで、食生活の中で摂取していく成分というものになってきます。
そんなファイトケミカルですが、どのようなものがあるのかというものについて解説していこうと思います。
以前に野菜に関して記載しておりますので、よろしければこちらもご参照ください。
淡色野菜と緑黄色野菜の違い
https://eiyou-yakuzai.work/archives/447
ファイトケミカルの種類
ポリフェノール
ファイトケミカルで、おそらくもっとも有名なのがポリフェノールでしょう。
老化を防ぐ抗酸化作用でおなじみのこの成分は、美容だけでなく老化対策でも注目を集めるようになっています。
抗酸化とは細胞を老化させる酸化作用を防ぐことができる働きのことです。
人間が生きていくためには酸素を取り込む必要がありますが、この酸素はエネルギーをもたらすだけでなく体内で活性酸素をもたらし、細胞を老化させる、過酸化脂質を生じさせるといった体に悪影響をもたらす面もあります。
これが身体の老化、さらには動脈硬化や生活習慣病などの引き金になることもあるのです。
ポリフェノールはそんな抗酸化作用を備えた成分として注目されているわけですが、ファイトケミカルに分類される成分の多くにこの抗酸化作用が備わっています。
美容目的の老化対策だけでなく、高齢者の健康維持をはじめとした幅広い面でも健康対策に役立つわけです。
もともとポリフェノールが注目されるようになったのも、赤ワインを日常的に飲んでいるフランス人に心臓発作のリスクが少ないことにポリフェノールの摂取が影響している研究結果が明らかになったのがきっかけです。
ポリフェノールにもいろいろな種類があり、赤ワインに含まれているのは、ブドウやブルーベリーに含まれているアントシアニンと呼ばれる種類です。
イソフラボン
ほかには日本人にとって馴染み深い大豆に含まれているイソフラボンも有名です。
この成分は女性ホルモンのエストロゲンと似た働きがあることで、更年期障害など女性の悩みに役立つことがとりわけ注目されています。
カテキン
さらに、これも日本人にとって馴染み深い緑茶に多く含まれているカテキンがあり、アンチエイジングの分野で注目されている成分ともいわれています。
カロテノイド
ポリフェノールと並んでファイトケミカルの代表格となっているのがカロテノイドです。
ビタミンAの一部でもあるβカロテンがとくに有名ですが、簡単に言えば「赤い色素」のことです。
ですから、赤い色をした野菜に多く含まれているのが大きな特徴です。
例えば、アンチエイジングの化粧品に使用される機会が増えているトマトに含まれるリコピン、ニンジン、トマト、かぼちゃなどに含まれているβカロテン、αカロテンなどが挙げられます。
その他の成分
ほうれん草、ブロッコリーに含まれているルテイン、ミカンに含まれているβクリプトキサンチン、ブロッコリーや玉ねぎに含まれているフラボノール、ピーマンやセロリ、パセリに含まれているフラボンなどもあります。
こうした成分を総合してファイトケミカルと呼ばれているわけです。
ファイトケミカルを効率よく摂取するには?
ファイトケミカルだけではありませんが、野菜から効率よく栄養素を摂取する方法というのはとても簡単です。
それは『皮ごと食べる』ことです。
野菜の皮というのは、口当たりが悪かったりすることで剥いて調理されることが多いですが、皮と実の間というのはとても栄養素の多い部分となっています。
皮を剥いてしまうと栄養たっぷりの部分も捨ててしまうことになります。
よって、出来る限り皮ごと食べるようにしてください。
まとめ
日常生活でこれらの成分が含まれている野菜、もしくは野菜を使用している食品を積極的に摂取していくことで、老化対策から生活習慣病対策まで幅広く健康維持に役立てていくことができるでしょう。
ビタミンだけでなく、ファイトケミカルの観点からも野菜の摂取を心がけてみてはいかがでしょうか。
厚生労働省の調べでは日本人は野菜の摂取量が少ないとのことです。
まずは意識して野菜を摂取するようにすること。
そして、いろいろな野菜を摂取して多くの栄養素を摂るようにしてください。
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